昨今、職場でのパワーハラスメント、セクシャルハラスメント、モラルハラスメントなどにより心や身体に深刻なダメージを負ってしまう社会人は少なくありません。
実際は、もっとずっと前からこのように職場での理不尽な仕打ちによって虐げられる社会人はいました。若者のコミュニケーション不足が嘆かれるなかで、壮年層世代の「心無いひとこと」についても焦点があてられるようになり、こうした問題が表面化してきているのです。
こうした上司や先輩からの「ハラスメント」の特徴として多いのが、「職場でのミスを大きく取り上げ、人間性まで否定する」という方法です。
本来仕事の出来・評価と人間性というものは全く関連性がないといえます。しかし多くの上の年代の人たちは、「叩かれて強くなる」「苦しい状況は与えられて当然」と昭和に流行った「雑草根性」を新社会人に求めがちで、そうした「仕事と人間性の評価を結び付け、なじる」ことを微塵も「よくない」ことだとは考えていません。むしろ積極的に行おうと考えている人もいます。
優れた芸術家が必ずしも人格者であるというわけではないように、仕事でミスをしたからといってその人物の人間性まで陥れていい理由にはならないのと一緒です。もし、あなたがこうした上司からの「人格否定」に怯え、「自分はミスをする、ダメな人間なのだ」と思っているのなら、「仕事と人間性の評価は結び付かない」ということを忘れてはいけません。